3853 インフォテリア
この株、意外と癖が強い。
個人的に以前から買ったり売ったりしているが、どうしても、上がりきならない。
当初、このインフォテリアに注目したのは
- 金融とIT(情報技術)を融合した「フィンテック」
- 仮想通貨ビットコインを支える基礎技術としての「ブロックチェーン」
など、今では当たり前の言葉になったが、出始めたときから、インフォテリアはその中心に位置し、ブロックチェーン推進協会(BCCC)理事長を務めているのが、インフォテリア <3853> [東証M]社長の平野洋一郎氏でもある。
インフォテリアのチャート
インフォテリアのチャートを見ると、この3年で株価は10倍くらいにはなっているが、
近年、頭を叩かれる傾向にある。
この間、
仮想通貨やビックデータなど、
実態としての動きもあり、多くのニュースでにぎわったのにもかからわず、横ばいを推移している。
インフォテリアの業績
業績を見ると、前期まで増収増益、これだけ見れば申し分ない数字とも言える。
なぜ、これで頭をたたかれるのか?
私も疑問が大きかった。
インフォテリア 空売り残が気になる
そんなインフォテリアだが、貸借倍率1.22倍。
信用買いも多いが売りも多い。
これが私がじっくり、インフォテリアを調べるキッカケとなった。
実はこの信用倍率、かなり前から・・・
- 2017/12/15 1.70
- 2018/3/23 1.01
- 2018/4/27 0.91
- 2018/6/1 1.22
1.0前後をキープしている。
要するに、一定の割合で売りが入っているということになる。
機関の空売り残高もかなりある。
これは決算期においても持ち越し傾向にあり、何らかの売り材料があるのでは?っと考えざるを得ない。
インフォテリア 業績予想
そこで、1ついえるのが、
今期の業績予想を出さなかったことだ。
05/11の4Q決算時に、本来であれば今期の通期予想が出たはずであるが出なかった。
これは、安直に予想が経つ。
それは、前期の業績に貢献しているのは、「デザインサービス」であるということ。
- ASTERIA;売上収益1,530百万円(前年同期⽐113.5%)
- Handbook:売上収益269百万円(前年同期⽐109.4%)
- その他(デザインサービス):売上収益1,311百万円(前年同期⽐4,719.0%)
その他の8割がデザインサービスであるから
前期の増収増益が、このデザインサービスによるものであり、もしこのデザインサービスが、ASTERIAのライセンス契約をしているところへのアプローチから生まれたものであるとすると、今期のデザインサービスは、縮小まであり得る。
ASTERIAが順調に伸びているとはいえ、会社の業績を大きく上振れさせるものではないことを考えると
- フィンテック
- ブロックチェーン
というキーワードでインフォテリアは買えないという見方が生まれているのかもしれない。
インフォテリアの今後
インフォテリアの株が今後どう動くか?
IRによって上がることもあるだろうが、機関の空売りが今の状況のまま続くようであると、決算での失望りの連鎖への警戒は強めておいたほうがいいだろう。
相場師朗氏の「うねり取り」理論から考えると
現状は、買い2、売り1くらいの配分で持っておき、決算前に売りを1足す形がいいかもしれない。
追記:2018/06/18
6月18日
インフォテリア <3853> が6月18日大引け後(16:00)に非開示だった業績見通しを発表。19年3月期の業績予想は連結税引き前利益が前期比43.7%減の2.5億円に落ち込む見通しと発表した。
やはりであった。
決算時に今期予想が出ないあたりから予想していた通りであった。
会社側からは
次に挙げるような先行投資を実施するため、前期に対して減益となることを予想しております。
- ハードウェア製造企業とのアライアンスを含むIoT関連新ラインアップの投入
- Gravio/Platio/ASTERIAと各種IoT機器を配置した近未来型IoTオフィスの構築
- 新たなブロックチェーン関連サービスの提供とそのマーケティング
- 3つの重点技術(AI, IoT, ブロックチェーン)を核とした新たな研究開発チームへの人材採用
- 3本目の柱となった「デザインサービス」への人材採用
ということである。
本文では、そもそもの売上が落ちるのではないか?ということを書かせていただいたが
実際の決算で本当にその数字が計上されていることによる利益の落ち込みなのか?確認したいところ。
*2018年10月1日インフォテリア株式会社からアステリア株式会社に商号を変更